2025.05.08 column
プロポリスを摂取すると、どのような効果が得られる?
健康食品を探しているときに“プロポリス”という言葉を見たことはありませんか?
「なんとなく、はちみつと関係があることは知っているけど、具体的にどういう効果があるのかは知らない……」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、健康食品であるプロポリスを摂取することで期待できる、さまざまな効果をお伝えします。
いつまでも元気で充実した日々を過ごしていたい方は、ぜひご一読ください。
プロポリスとは?
プロポリスは本来、ミツバチが巣を守るために使う、粘り気のある成分です。
ミツバチが集めた植物の樹液・樹脂に、蜜ろうや唾液を加えて作ります。
これで巣箱のひび割れやすき間を塞いで、外部からの侵入を防ぐための“天然の防衛壁”として使っているのです。
また、高い抗菌性があるため、巣の内部を無菌状態に保つのにも一役買っています。
その抗菌作用の高さから、プロポリスは古代エジプトではミイラ作りの際に防腐剤としても使われていました。
現在は、化粧品やサプリメントなど、さまざまな製品に取り入れられています。
このプロポリスの原塊(げんかい)をドリンクやカプセルに加工したものが、一般的に販売されている加工食品“プロポリス”です。
おいしく、楽しみながら摂取できるよう、はちみつや飴にプロポリスを混ぜ込んだものもあります。
プロポリスの味
プロポリスは、ピリピリとした刺激と独特の風味があります。
この刺激や風味は、プロポリスの原料となっている植物によるもので、天然のハーブ類などが使われているためです。
また、液体加工されたプロポリス原液は、抽出過程で食用エタノールを使用しているため、プロポリス本来の刺激にエタノールの刺激が加わり、よりクセを感じる場合があります。
なかにはエタノールを使わず、加工の過程で添加物を用いているものもあり、比較的飲みやすくなっています。
しかし、いずれもエタノールで抽出したものと比較すると成分は薄くなっているので、飲みやすさをとるのか、あるいは効果をとるのかは考える必要があるでしょう。
「効果を実感したいので、成分がしっかり入っているものがいい! でも刺激は苦手……」という方は、以下の方法をお試しください。
▼刺激を和らげて液体プロポリスを摂取する方法
- ・牛乳や乳酸菌飲料に混ぜて飲む
- ・コーヒーや紅茶に混ぜる
- ・野菜ジュースに混ぜて飲む
- ・はちみつやヨーグルトにかけて食べる
特に、牛乳に混ぜると飲みやすくなり、手軽に続けることができます。 または、カプセルタイプのプロポリスを取り入れるという方法もおすすめです。
プロポリスの種類
実は、プロポリスにはさまざまな種類があり、ミツバチが採取した植物の種類によって、色や含まれている成分が異なります。
以下では、一般的に健康食品として取り扱われている3つのプロポリスについて、その特長を紹介いたします。
グリーンプロポリス
アフリカミツバチとセイヨウミツバチが混血した、アフリカ蜂化ミツバチが“バッカリス”とよばれる植物から生み出すのが、グリーンプロポリスです。
このバッカリスは、ブラジルのミナスジェライス州などの限られた地域にしか生息しておらず、グリーンプロポリスも特定の地域でしか採取できません。その希少性から、グリーンプロポリスは「プロポリスの王様」とよばれることもあります。
グリーンプロポリスは緑色の外見で、尚且つ健康成分が豊富に含まれているのが大きな特長です。
特に“アルテピリンC”とよばれる成分が注目されています。 アルテピリンCは、ほかのプロポリスには含まれていない独自の成分で、さまざまな面で健康をサポートしてくれます。
レッドプロポリス
レッドプロポリスもまた、グリーンプロポリスと同様にブラジルの一部地域で主に採取される、希少性の高いプロポリスです。
ダルベルギア・エカストフィラムという、マメ科の赤い樹液の植物から作られており、ブラジル北東部のマングローブ地帯などで採取されます。
大きな特長は、マメ科の植物由来ゆえにイソフラボンが豊富に含まれているので、美容をサポートしてくれるという点です。
そのため、美容製品の原材料としても用いられています。
ブラウンプロポリス
ブラウンプロポリスは、先に紹介した2種類と異なり、世界中で採取されているプロポリスです。
そもそも、1988年にグリーンプロポリスが発見される前までは、プロポリスといえばブラウンプロポリスが一般的でした。
プロポリスの名産地として知られる、オーストラリアやニュージーランドでもブラウンプロポリスが採取されています。
ポプラやユーカリなど、高い抗菌力のある植物から作られており、多くの健康成分を含んでいるのが大きな特長です。
プロポリスに含まれる成分
一般的なプロポリスは、以下の成分によって構成されています。
▼プロポリスを構成する成分とその割合
- ・樹脂:約50%
- ・蜜ろう:約30%
- ・精油:約10%
- ・花粉:約5%
- ・有機成分:約5%
上記のなかでも、美容や健康にうれしい効果をもたらしてくれるのは、5%の有機成分です。
植物の成長に必要な“フラボノイド”をはじめ、500種類以上の化合物が含まれるとされています。
ミツバチがプロポリスを生成するにあたり、採取した樹液に体内の成分などを混ぜ合わせることで、豊富な有機成分が生まれるのです。
具体的な有機成分は、採取元となる植物によって異なりますが、ここでは代表的なものを紹介いたします。
▼プロポリスに含まれる代表的な有機成分

プロポリスの効果


プロポリスには、体にうれしいさまざまな成分が含まれていることがわかりました。 では、プロポリスを摂取すると具体的にどんな効果があるのでしょうか。
It supports beauty
プロポリスに含まれるフラボノイドには、若々しい美しさをサポートする役割があります。
肌のハリなど、美容が気になる方は、フラボノイドが豊富に含まれているプロポリスを摂取してみてください。悩み知らずでフレッシュな毎日を過ごせるようになるでしょう。
強い身体づくりに役立つ
季節の変わり目や寒い季節を元気に過ごしたい方にも、プロポリスはおすすめです。
先ほど紹介したように、プロポリスには身体を健康に保つために欠かせないさまざまな成分が豊富に含まれているので、適切に摂取すれば元気な身体をつくってくれます。
季節の変わり目も健やかに過ごせる
季節の変わり目はムズムズした不快感に悩まされる方も多いでしょう。
プロポリスに含まれる健康成分がそのつらさを和らげ、晴れやかな気持ちへと導いてくれるでしょう。
年齢を重ねたあとも元気をサポートする
年齢を重ねても元気で知的な毎日を送りたい方も、ぜひプロポリスを取り入れてみてください。
ある研究の結果からは、グリーンプロポリスによって知的な毎日がサポートされることが推測されています。
2025年現在はまだ推測段階ですが、今後の研究が進むことによって、さらなる効果が見つかることも期待できます。
鏡を見たくなるような毎日を過ごせる
プロポリスには、人間の体ではほとんど生成されない健康成分が豊富に含まれていることは、先ほどお伝えした通りです。
そのため、食生活のバランスをサポートし、カロリーコントロールの心強い味方となってくれる可能性もあります。
プロポリスによって美しさがサポートされることで、鏡を見たくなる毎日を過ごせるようになるかもしれません。
快適な日々に役立つ
「夜にお手洗いで目が覚めてしまったらどうしよう……」という不安を抱えている方へ。
グリーンプロポリスを含むサプリメントを摂取した女性を対象にした調査では、「夜間のリラックス感が得られた」「安心して過ごせるようになった」 といった結果が報告されています。
グリーンプロポリスの力で、安心感のある快適な毎日をサポートできるかもしれません。
プロポリスの副作用
2025年3月時点で、プロポリスに関する重篤な副作用は報告されていません。
とはいえ、軽い違和感や不調は人によっては出ているようです。
摂取する際、まれに舌や喉にピリッとした軽い刺激を感じることがあります。
また、胃が弱い方はプロポリスの刺激によってお腹を下すことがあるようです。
いずれにしても、健康を損ねるような被害は出ていないため、このような副作用がある可能性を踏まえたうえで適量を摂取すれば、基本的には問題ないでしょう。
プロポリスは誰でも摂取できるのか

先述のように、プロポリスに重篤な副作用はありません。
ただし、プロポリスは健康食品である以上、ほかの食品と同様にアレルギーの原因となり得ます。
はちみつやローヤルゼリーなどの製品でアレルギー症状が出たことのある方は、摂取を控えるか、あるいは医師にご相談ください。
万が一、プロポリスの摂取によって身体に異変が生じた際は、できるだけすぐに医療機関にかかりましょう。
また、1歳未満の赤ちゃんにプロポリスを与えるのも控えたいところです。
なぜなら、赤ちゃんは免疫力が弱いためです。
さらに液体タイプなど、プロポリスが使われている一部商品にはアルコールが含まれている点にも注意が必要です。
お子さまが3歳ぐらいに成長したうえで、体調に問題がないことが確認できれば、毎日の元気をサポートするためにプロポリスを与えてもよいでしょう。
大人が飲むようなカプセルタイプのものを飲むのが苦手なお子さまには、ドリンクタイプやプロポリス入りのキャンディをおすすめします。
妊娠中にプロポリスを摂取してもよい?
プロポリスは、基本的に妊娠中に摂取しても問題ないとされています。
しかし、万が一のリスクもあるため、リスクを理解したうえで過剰摂取にお気を付けください。
妊娠中にプロポリスを摂取するリスク
一部のプロポリスには女性ホルモンに似た作用を持つ成分が含まれているので、妊娠中のホルモンバランスに影響を与える可能性もあります。
そのため、妊娠中の母体や胎児への影響を考慮し、医師に相談してから摂取を判断しましょう。
また、プロポリスに含まれているビタミンAには注意したいところです。
妊娠初期にビタミンAを過剰摂取すると、胎児に器官形成異常が起きる可能性が高くなるとされているためです。 とはいえ、ビタミンAは目や皮膚、粘膜などを健康に保つために欠かせないので、過剰摂取には気を付けつつ、適切に取り入れましょう。
液体タイプなど、プロポリスが使われている一部商品にはアルコールが含まれている点にも注意が必要です。
プロポリスを取り入れて、健康で若々しい毎日を送ろう

今回は、プロポリスの効果を中心に、プロポリスとはどのような健康食品なのか? をお伝えしました。
本来、ミツバチの巣を安全に保つために使われるプロポリスには、起源植物やミツバチの体液由来の栄養素が豊富に含まれています。
人間の体内では生成できない成分もプロポリスによって摂取できるので、悩み知らずの若々しい毎日を送りたい方におすすめです。