2025.03.03 コラム
はちみつが血糖値に与える影響を詳しく解説

さまざまな栄養成分が含まれているはちみつは、はつらつとした毎日を過ごすための一助となる食品です。 一方で、強い甘みをもつはちみつが、血糖値に与える影響を気にしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本記事では、はちみつと血糖値の関係を徹底解説します。 同じ甘味料としてよく比べられる砂糖との違いもご紹介しますので、気兼ねなくおいしいはちみつを食べるためにも、ぜひ最後までご覧ください。
はちみつが血糖値に与える影響
一度の食事で糖質を摂取し過ぎると、血糖値の乱高下(血糖値スパイク)を引き起こしてしまう可能性があります。
血糖値とは、血中に含まれるブドウ糖の濃度のことです。 これは通常、食後30分程度でピークを迎え、数時間かけて緩やかに正常値へと戻ります。 しかし体内のブドウ糖が急激に増加すると、血糖値を下げるホルモン“インスリン”が過剰に分泌され、血糖値スパイクを引き起こします。その結果、活性酸素が大量に発生して血管の内側が傷つけられ、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まってしまうのです。
はちみつにもブドウ糖は含まれているため、過剰に摂取すれば、多少なりともこのようなリスクが伴います。
とはいえ、一度に食べる量にさえ気をつければ、そこまで心配する必要はありません。 はちみつにはブドウ糖以外にも多くの栄養成分が含まれているので、一日の摂取量が大さじ1杯程度であれば、むしろスムーズな毎日をサポートしてくれるでしょう。
糖尿病の方がはちみつを食べても大丈夫か
“血糖値スパイク”と聞くと、糖尿病の方は特に不安を覚えるかもしれませんが、ご安心ください。 食べ過ぎには注意が必要とはいえ、糖尿病の方がはちみつを食べることは可能です。
そもそも、合併症や医師からの特別な指示がなければ、糖尿病の方に食べてはならない食品はありません。
はちみつや砂糖も例外ではなく、一日の摂取量に気をつければ問題なく食べられます。 では、一日あたりの摂取量の目安はどのくらいなのでしょうか。 WHO(世界保健機関)は2015年3月に、「糖類の摂取量は総摂取カロリーの5%以下が望ましい」と発表しています。 たとえば一日のエネルギー摂取量が2,000kcalの方であれば、糖類は25g程度に抑える、といった具合です。
「糖尿病だけどはちみつを食べたい」とお考えの方は、この基準を参考になさってください。 なお、はちみつ大さじ1杯の重さは約21gです。
参照元:WHO(世界保健機関)https://www.who.int/news-room/detail/04-03-2015-who-calls-on-countries-to-reduce-sugars-intake-among-adults-and-children
はちみつと砂糖の糖質量の比較
ここでは、はちみつと砂糖に糖質量の違いがあるかどうかを見ていきましょう。
なお今回は、もっとも一般的な砂糖の上白糖だけでなく、数種類の砂糖を例に比較します。 それぞれ100gあたりの糖質量は、以下の通りです。

はちみつは、砂糖と比べて糖質量がやや少ないことがわかります。 大さじ一杯あたりに換算するとはちみつの糖質量は約17gで、コンビニのおにぎりのおよそ半分に相当します。 血糖値を上げ過ぎないために食品の糖質量を気にしている方は、覚えておくとよいでしょう。
参照元:文部科学省https://fooddb.mext.go.jp/
甘味料としてはちみつを使うメリット
最後に、砂糖にはないはちみつのメリットを3つご紹介します。 料理で用いる甘味料を決める際にお役立てください。
甘味が強い
はちみつは、砂糖の半分程度の量で同等の甘みを出すことができます。
普段の料理や飲み物へ、砂糖の代わりにはちみつを入れれば、甘さはそのままに糖質を抑えられます。
はちみつには、冷やすと甘みが増すという性質もあるので、冷たい飲み物やスイーツとの相性もぴったりです。
また、このように聞くと「甘いということは、それだけカロリーも高いんじゃないの……?」と思われるかもしれませんが、その心配はいりません。
100gあたりのカロリーは砂糖が391kcalなのに対して、はちみつは329kcalです。 前述の通り、一回の使用量も少なくて済むので、カロリーが気になる方にもおすすめです。
GI値が低い
GI値(グリセミック・インデックス)が低いことも、はちみつを砂糖の代わりに使うメリットの一つとして挙げられます。 GI値とは、食品ごとに定められている、食後に血糖値がどのくらい上昇するかを示す数値のことです。ブドウ糖のGI値を100とした場合、70以上が高GI食品、56~69のあいだは中GI食品、55以下なら低GI食品と定義されています。 一般的に“砂糖”を指す上白糖がGI値110の高GI食品なのに対して、はちみつは30~65程度と、低・中GI食品に分類されます。
ただし繰り返しにはなりますが、いくらGI値が低いからといって、はちみつを食べ過ぎてしまっては元も子もありません。
また、市販されているはちみつには砂糖が含まれている場合もあるため、気になる方は購入時に原材料もチェックするとよいでしょう。
保水性が高い
はちみつには、周りの水分をため込む効果があります。そのため、お菓子作りの際にはちみつを使うと、生地をしっとりと仕上げることができます。 お菓子以外でも、普段の料理で砂糖の代わりにはちみつを使えば、照りが出るだけでなく、コクのある奥深い味わいになるでしょう。
普段からお菓子作りや料理を行っている方は、ワンランク上の味を目指して、はちみつを使用してみてはいかがでしょうか。
ブドウ糖を含むはちみつは大量に食べれば血糖値を上げるものの、適量なら問題はない

今回は、はちみつと血糖値の関係を徹底解説しました。 はちみつにはブドウ糖が含まれているため、一度で大量に摂取すると、血糖値スパイクを起こす可能性があります。
しかし、一日あたり大さじ一杯程度であれば健康を害する心配はなく、むしろ活力の溢れる毎日をサポートしてくれます。 多くの栄養成分が含まれていて、砂糖にはない特有の甘みをもつはちみつを、適量を守って楽しみましょう。
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